AQL会長の市川です。
2019度はAQLにご協力いただき、ありがとうございました。
多くの方の努力もあり、2019年度は例年以上に各地域のクイズが盛り上がっていったと考えております。
また、大手メディアである日本経済新聞社様からAQL並びにクイズ文化をご支援いただけることが決まり、その点でも大きな前進のあった年度であったと考えます。
一方で、年度の総決算ともいえる「AQL2019全国大会」が開催できなかったのは大変残念でした。今後皆様がまた笑顔で安心してクイズを楽しめるよう、新型コロナの早期終息を祈りたいところです。
2020年4月1日より、「AQL2020年度先行エントリー&加盟・登録」を開始します(5月末まで受付ます)。
それに伴い、「総会意見募集」や「各地域代表の公約」等を更新中です。
加えまして、私・市川が引き続き選出された場合の、「2020年度のAQL方針」をこの場を借りて述べたいと思います。
2020年度のAQL方針
3つの柱として、以下を掲げます。
1.AQLを無理なく継続できる大会・取り組みにする。そのための財政安定化施策を行う。(最優先)
2.「学校にご理解いただくための活動」の可能な範囲での強化
3.追加のスポンサー獲得活動や、地域貢献等により、さらなるクイズの社会的地位向上を目指す
最優先課題として「AQLを、無理なく継続できる大会・取り組みにする」ことを掲げました。
加盟・登録団体数200以上の「日本最大規模のクイズ連盟団体」となりつつあるAQLとしては、「2」や「3」を第一目標として掲げるべきでしょう。しかし、AQLが「無理しないと継続できない組織」となり、結果として「終了」してしまっては意味がありません。近年、「(AQL以外も含め)ボランティアで行ってきた大規模オープン大会」の多くで、主催の負担増加が問題となっています。大会によってはやむを得ず「休止」の選択肢をとったものもあります。
また2019年度の「全国大会のコロナウィルスでの中止」は、外的要因により財政破たんするリスクを顕在化させました。
以上をふまえ来年度は、継続への最大の障壁となっている「執行部・各地域代表の負担軽減」「財政の安定化」を重視していきます。詳細は総会にて議論していきますが、以下を考えています。
- 「加盟費徴収」「サポーターズクラブ創設」「問題集外部販売」など、適切に収入を確保する取り組みを進める。
- 確保した収入により、地域代表の負担を極力減らす施策を行う(特に、「新地域代表者」が、無理なく仕事をこなせるように)。具体的には、「全国共通で効率化する事務を、事務員に報酬を出す形で行っていく」など。
現在「小道具や印刷物、賞状を全体運営側で作成し、各地域に送付する仕組み」を構築中です。結果、負担の大きい地域代表の事務を極力減らしていきたいと考えます。
その分、事務員さんにお支払いする事務委託予算や小道具予算の合計を、「年20万円」に増やす予定です(2019年度は「年約10万円」)。「アマチュアでやってきた良さ」がある中で、「クイズ大会の事務を手伝う人に10万円支払う」ということに異論がある方もいるでしょう。ですが、仮に皆さんが「15大会分の小道具と賞状を作り、郵送し、さらに会計処理を手伝って、年収10万」と言われたら、どう思いますか?私の感覚では「少ないくらい」と考えます(私が個人的に知る学会事務運営代行業者さんに、AQLの年間事務の見積もりを聞いたら100万程度でした。)。ただし、この点私の感覚がずれているかもしれませんので、特に「加盟費」という形でご負担いただく一般加盟団体の皆様には、先行エントリーを通じてご意見を伺いたいです。
第2優先になりますが、「2.各学校にご理解いただくための活動」も可能な範囲で強化します。従来進めてきた安全対策や保護者の方にご理解いただくための活動は継続します。
その上で具体的な追加施策として「各学校の学校長宛てに、AQLの案内を郵送」することをAQLとして初めて行うことを考えています(昨年までは、生徒を通じた書類のメール送付が中心でした)。結果として「8割以上の学校から同意を得た上でAQLを開催する」ことを目指します。「(我々がやっているような)クイズ」を「文化活動」として各学校に認めてもらうためには、まずは「学校に正式に認められる公的なクイズ大会・団体」の存在が必要と考えます。もちろん、各学校から得た「クイズ大会への参加許可」はAQLだけで独占せず、「AQL安全基準準拠大会」として申請があった大会・例会など、アマチュアクイズ界全体に還元していきたいと考えています。
郵送費・各校への郵送事務などはそれなりの運営負担増、そして金銭負担増となります。また各学校の生徒の皆様にはややこしい手続きが必要になることを申し訳なく思いますが、以上の意図をご理解いただけますと幸いです。
(注:コロナウィルスで学校が休校となっている中送付しても意味がないため、その状況次第で送付自体を取りやめる場合があります)
「3追加のスポンサー獲得活動や、地域貢献等により、さらなるクイズの社会的地位向上を目指す」という点も可能な範囲で進めます。特に、「クイズの発展や、クイズ愛好家全体にとってプラスになる」お話は、大事にしていきたいと考えております。
ただし、「2」や「3」の取り組みよりも、「1:続ける仕組みづくり」が最優先です。うまい仕組みを早期につくらないと、AQLは近いうちに終焉を迎えると考えています。皆様におかれましては「こんなこともやってほしい」という要望があるかもしれませんが(お伝えいただくこと自体は構いません)、「ボランティア・有償含め、人的リソースには限りがある」こと、そして「まずは続ける仕組みづくりを重視する」ことを踏まえ、優先順をつけながら実行していくことをご理解けますと幸いです。
AQLの主体は(執行部ではなく)あくまで「加盟・登録した皆様」です。皆さんの力で、クイズを盛り上げていきましょう。
2020年度も、AQLを宜しくお願い致します。
AQL会長
市川尚志