主催者レポート、始めます。
各地の方から、「AQLの内容がよくわからない!」という声を受けています。わかりにくいホームページで申し訳ありません。
この声を受け、公式サイトの構成を「参加者向け(プレAQL全国大会、地域リーグ公式サイトなど)」と「運営者向け(運営体制)」に分けるなどの工夫をしてみました。今後もより分かりやすいサイトを目指していきたいと思っています。
しかし、最も重要なのは「大会自身がどんなものなのか」を皆さんにお伝えすることだと思っています。そこで、今回から数回にわたって、プレAQL開幕戦「埼玉リーグ」の様子を紹介していきます。といっても、このブログはやはり企画者視点が中心になります。参加者目線のレポートは、やるクイズ支援サイト『QuizDo』さんで特集が組まれる模様ですので、そちらも楽しみにしてください。
まずは、午前に行われたミニ企画「埼玉ジュニア新人戦」から紹介します。AQLは、各地域の開催方式は各地域のクイズ団体から選ばれた「地域代表」が決定する仕組みになっています。その際、全国大会の予選となるリーグ戦以外に、初心者向け企画や、個人戦などを組み合わせることも各地域の裁量に任されています。たとえば「東京西部リーグ」「九州リーグ」では、団体戦と共に個人戦企画が用意されている模様ですし、「信州リーグ」では翌日に「S-1(しんしゅういち)〜クイズ長野・山梨・新潟最強位決定戦〜」などが予定されています(いずれも絶賛エントリー募集中です!)。
高校生のやる気が生んだジュニア新人戦
さて、AQL埼玉は、もともとは「リーグ戦」のみ実施の予定で、サブ企画は行わない予定でした。ですが、午前部屋数に余裕ができたため、何かやることが可能となりました。そこで、AQL埼玉リーグ設立団体の一つである浦和高校代表の長野君に「午前の一般の部開催中に、あまりクイズ経験がない新人向けに企画をやるのはどう思いますか?」と打診したところ、「ぜひやりたい」と即答してもらい、開催に至りました。また、企画を市川側で用意するか、高校生側で用意するか聞いたところ、「ぜひ自分たちで企画も考えたい」ということなので、運営は長野君を中心とした現高校2年生有志にお任せし、市川はサポートに徹する形での開催となりました。
長野君から提示された企画は、ボタンを押した人以外にも解答権が回ったりする、少々複雑なものが中心。おそらく新人向け企画は基本シンプルなものが用意されるものですが、アニメ『ナナマルサンバツ』でも高校生主体で少しひねった新人向け例会企画をする様子が描かれている時代です。「高校生独自の発想を大事にしたい」という思いで、彼らのやりたいようにほぼそのままやっていただくことにしました(もちろん、少しだけ私の方で細部の指摘はしましたが、当日の企画はほぼ長野君のオリジナルに近い形です)。
また準備や高校生スタッフの募集、スタッフへの指示などは、長野君主導でやっていただきました。「高校生でも企画・イベントをクリエイトできる」というのは、「クイズ」が自由だからこそなしえることだなと、再認識しました。
こういう企画は大人が主導した方が無難な一方で、高校生主体で世代の近い新人を相手に企画をするというのはとても有意義なことと考えています。長野くんら高校生スタッフ達の頑張りに感謝したいと思っています!
なお、使用問題はクイズサークル「玉Q」の皆様や、北海道リーグの問題を用いました(並び替え実施は長野君)。提供に感謝致します!
約55人参加!盛り上がる埼玉クイズ界!
さて、企画のレポートに行きましょう。
「クイズを始めて1年以内という埼玉県の教育機関に通う高校生以下」という厳しいレギュレーションだったにもかかわらず、この企画に参加したのは何と約55人!一般募集枠からは小学生や公立高校の中学生なども応募がありました。公立中学の方(保護者からの応募)は残念ながら風邪で当日欠席となりましたが、こういった動きは以前では考えられませんでした。『高校生クイズ』はもちろん、やはりアニメ『ナナマルサンバツ』や『東大王』、そしてバイラルメディアの『Quiz Knock』などの影響が大きいということでしょう。
今回、「クイズ大会」に参加するのが初めてという参加者が多数だった模様で、緊張で指が震えている参加者も。ここから未来のクイズ王やクイズクリエイターが生まれる?と思うと、大変楽しみです。
1回戦を勝ち抜けた皆さんは「勝者部屋」に集められ、「ダンブルドアクイズ」などで決勝進出を競ました。いずれも誤答に厳しいルールだったこともあり、堅実にポイントを積んだ人が勝ち上がる傾向がありました。
なお、一回戦負けてしまった皆さんは、同時進行で別の部屋で、2R以降の問題を用いて早押しクイズを楽しんでいただきました。今回は残念ながら負けてしまったわけですが、将来のライバルになるかもしれない相手との早押しクイズも貴重な経験だと思います。
決着がついた「おかえり3連」
新人戦の本戦の話に戻りましょう。
決勝に残ったのは以下のメンバー。
栄東中高4名
浦和高校1名
浦和一女1名
開智高校1名
城西川越高校1名
決勝には女性プレイヤーも2人勝ち上がりました(この企画全般で、女性プレイヤーの活躍が目立っていた印象です!)。ここからは「3連答で優勝」という企画。浦和高校には「おかえり3連(3連答するまで帰れないルール)」という伝統のルールがあるらしいのですが、企画者が浦和高校の長野君ということで、浦和高校らしい企画といえるのかもしれません。
この企画で3連答し勝利したのは、県立浦和高校1年の中野尾翼君でした!
中野尾君はインタビューで「最初このルールを聞いたとき、決着着くわけないと思って、判定決着になると思ってました。そんなこのルールで、まさか自分が三連答して優勝できるとは思ってもいませんでした!」と、嬉しそうに答えていました。前身となった「彩の国新人王」では、加瀬主税さん、MDさんなどが優勝、彼らはその後クイズ界の第一線で活躍するプレイヤー・企画者となっていきました。今後の中野尾君の活躍に期待したいです!
ジュニア新人戦は高校生中心の企画ということで色々な不安もあったのですが、そんな心配をよそに、高校2年生有志の皆様は見事なチームワークで企画を完遂してくださいました。参加した中高生の新人たちも、一様に「楽しかった」という感想を口にしてくれて、本当に良かったと思っています。皆様、ありがとうございました。
さて、次回更新時は、新人戦の間に行われていた、AQL埼玉リーグ一般の部の様子を振り返ります。