全国107団体869人が参加した2017年度のプレAQLシリーズ決勝大会から約半年。
2018年度のAQL新シリーズも、「AQL発祥の地」埼玉において開幕戦を迎えました。
このレポートでは、2018年8月12日に行われたAQL埼玉リーグ『第8回コバトンカップ』の模様を写真を交えてお伝えします。今回は高校生以下のジュニアリーグを取り上げます。
「ジュニアリーグ」では、総当たりのリーグ戦を行い、上位4チームが2枠の全国進出を競う「代表決定戦」に進出できます。
そんな中、予選リーグ開幕戦となった開智大宮連合チームと浦和第一女子高校の試合はいきなりの熱戦となりました。
出題を担当したのは土浦一高。
形式はAQL公式ルールの、全員の得点を掛け算して200点に到達すれば勝利となるルールです。
序盤は開智大宮優位で進み、先にリーチをかけたのは開智大宮。しかし、浦和一女クイズ研も女屋さん・木村さんの「サイド攻撃」で食らいつきます。誰が正解して200点到達で勝利となる緊張の一問で・・・
土浦一高の問読み「ここで40問です」
崩れ落ちる浦和一女の面々と、喜ぶ開智大宮の面々。両チームともこの一戦が重要になることはわかっていたのかもしれません。
(注:画像より開智大宮の得点は192点が正しいです。その場で抗議がなかったため、公式記録は196-189のままと致します)
続いて、浦和一女の問読みで、開智大宮と土浦一高の試合が行われます。このようにAQLでは、各チームが出題に回り運営することもあります。
初心者サークルには厳しいように思いますが、希望すれば問題添削も行うことができますし、社会人からの問題提供も可能です。
浦和一女・・・バナクラが添削担当
開智大宮・・・OBA-Qが添削担当
土浦一高・・・玉Qが添削担当
慶応女子・・・玉Qが添削担当
江戸川女子・・・バナクラが問題を提供
と、多くの社会人サークルに問題添削のご協力頂きました。添削については主に事実の間違いの指摘等が中心です。
近年高校生の皆様の問題作成・運営のレベルが上がっており、添削した社会人の皆さんからは「社会人団体に混じって出題してもそん色ない問題も多かった」という声も。高校生自身で問題をほぼ作成し、高校異性単独でリーグを成立させているリーグは、AQLでも少ない事例です(他には東海など)。「自らが問題を考えながら作り、自ら考えながら運営する」ことを、AQLは今後も可能な範囲で重視していきたいと考えております。
試合の方に戻りましょう。開幕戦で負けてしまった浦和第一女子高校ですが、その後は驚異的な粘りで勝ち星を重ねます。特に圧巻だったのは強豪・浦和高校との一戦。ここまで全勝だった浦和高校が序盤は圧倒しますが、浦和一女のメンバーがビハインドに焦って誤答すると、キャプテン女屋さんが写真の「誤答の乱れは心の乱れ」の札を掲げ、メンバーに落ち着くように鼓舞します。その後や粘り強くポイントを重ねて気づけば逆転、逆に浦和高校は誤答でポイントを失ってしまいます。そして、そのままタイムアップ。8回続いてきたコバトンカップ史上初めて、浦和一女が浦和高校を破る大金星を挙げました!しかし・・・
順位 | チーム | 勝 | 負 | 分 | 勝点 | 得 | 失 | 差 | 結果 |
1位 | 栄東中高A | 7 | 1 | 0 | 14 | 1448 | 262 | 1186 | 代表決定戦進出 |
2位 | 埼玉県立浦和高等学校 | 7 | 1 | 0 | 14 | 1412 | 358 | 1054 | 代表決定戦進出 |
3位 | 開智高校&大宮高校 | 5 | 3 | 0 | 10 | 850 | 666 | 184 | 代表決定戦進出 |
4位 | 栄東中高B | 5 | 3 | 0 | 10 | 734 | 634 | 100 | 代表決定戦進出 |
5位 | 浦和第一女子高校 | 5 | 3 | 0 | 10 | 764 | 675 | 89 | 女子の部1位 |
6位 | 土浦第一高等学校 | 3 | 5 | 0 | 6 | 666 | 709 | -43 | 男女混合の部3位 |
7位 | 栄東中高C | 2 | 6 | 0 | 4 | 484 | 950 | -466 | 女子の部2位 |
8位 | 江戸川女子中学高等学校 | 1 | 7 | 0 | 2 | 194 | 943 | -749 | 女子の部3位 |
9位 | 慶應義塾女子高等学校 | 1 | 7 | 0 | 2 | 53 | 1408 | -1355 | 女子の部4位 |
予選リーグの最終結果です。4位までが全国代表決定戦に進出という中、浦和一女はたったの得失点差11点の差で全国への道が絶たれました。しかし、強豪浦和高校にリーグ戦唯一の黒星を付けた活躍は見事でした。浦和第一女子は「女子の部1位」として表彰を受けるにふさわしい活躍だったといえるでしょう。
代表決定戦・・・を前に休み時間。代表決定戦の司会を務めた伊沢拓司さん(東大王などに出演)は今日も大人気。写真は川越高校・浦和一女のメンバーとの写真撮影です。また、(カメラを撮る方の)撮影にも応じている伊沢さんさすがです!
さて、代表決定戦。前回代表2校が中心となる中、食い込んだ開智大宮は流石です。特に、大きな大会に出たことがほとんどない大宮高校の面々(右)は、緊張を隠せないようでした。
予選トップのチームが選んだのは「TQC埼玉(東京大学クイズ研の埼玉に縁があるチーム)」及び「WQSS(早稲田大学クイズ研究会)」の問題。学生作成の問題にアドバンテージがあると考えたようです。そして、結果はこちら
優勝:栄東中高A(10〇5×)(全国進出)
準優勝:埼玉県立浦和高等学校(10〇2×)(全国進出)
3位:開智高校&大宮高校(5〇3×)
4位:栄東中高B(4〇3×)
接戦とはなりましたが、前回代表となった2校が代表枠を守り切りました。
写真は全国行きを決めた瞬間の浦和高校の様子です!(左に写っているのは、出題を担当したWQSSの神山君)
開智大宮チームも、クイズ大会初参加の面々が多いながら、大健闘!しっかり正解を出して強豪2校に食らいつき、全体で3位、男女混合の部1位となり表彰となりました!
また、メンバーの中心となった開智高校は出来て2年目という新興校でこの成績は見事です。次回こそは全国を狙ってください!
今回、上位チームには賞状が贈られました。特に、ジュニアの部総合優勝チームには、ご後援頂いた埼玉県教育委員会教育長の印が入った賞状が!
そして賞状の名入れを行ったのは、知る人ぞ知るクイズ王・道蔦岳史さんでした!ありがとうございました!
最後、残った皆さんで集合写真を撮りました!皆で作ったAQL埼玉リーグ、本当に楽しかったです!参加、ご協力頂いた約200人の皆様、ありがとうございました!
AQL2018はこの埼玉を皮切りに、全国13か所で予選を開催予定です。ぜひ皆さんも我々と一緒にクイズを作り、楽しみましょう!
(注:学校からの要請で写真等を掲載できない学校があり、本レポートで取り上げる対象が偏っていることをご了承ください)